工事実績
2017/12/27東京都世田谷区管理組合様貯水槽清掃
★貯水槽設備改修工事-3/3
今回の事例更新は電極・通気管・防錆キャップ。
・電極
受水槽が屋内設置の場合、飲料水中から揮発した塩素ガスが篭る為、電極の発錆が早く起きます。
電極の破損は、断水事故(ポンプが動かない)・溢水事故(ポンプが止まらない)という水回り2大事故に直結します。
断水事故:飲食店が入っている建物で営業補償に発展すると特に悲惨です。
溢水事故:溢れて無くなった水は =水道代 として水道局から請求されます。
・通気管
既設タンクメーカーが廃業しているため純正品が手に入らず、社外品での交換を実施。
取付穴の径が若干合わず、若干、穴を拡張しての交換となりました。
・防錆キャップ
今回の受水槽はボルトナットの発錆がかなり進んでいて、下地処理がかなり大変でした。
防錆キャップは酷くなる前に施工した方が良いです。
個人的には竣工時点で施工して於くべきだと考えます。
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電極交換前
電極と配線の接続端子が錆び過ぎて、ネジが外せませでした。
電極は給水状態に異常があった場合にポンプを保護し、水位異常を知らせる為の非常に重要な設備です。
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電極交換後
交換後、正常に水位検出しているか入念な確認点検を行います。 -
通気管交換前
破損した状態です。
外部からゴミや虫が入らない様に網を被せて応急処置してあります。
※こういう状態の現場は非常に多いです
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通気管交換後
タンクメーカーが廃業していたため純正部品が手に入らず、社外品で工事。
取り付け穴の拡張加工が必要な、手間の掛かるパターンでした。
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防錆キャップ取付前
気相部(槽内で水面より上になる空間)のボルトナットが錆びてボロボロ。
水道水中に含まれる塩素成分が揮発する際に、鉄部を腐食させます。
本来、こうなってしまう前にキャップを取り付けて錆を防ぐべきであり、
新規で水槽設置する場合は、始めからSUS製ボルトナットを選ぶべきです。
数ある現場の中には、キャップを被せる事が出来ない程、腐食が進み、ボルトナットが槽内に落ちて転がっている現場もあります。
※この写真はケレン下地処理後の写真です
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防錆キャップ取付後
ケレンし錆を落としてからキャップを取り付けます。
この作業は単純作業ですが思ったより時間が掛かります。
※防錆キャップは構造強度を向上させる訳ではありません。
初錆を防ぐ物です。
錆びてから慌てて施工するのではなく、「鉄製 or キャップが被ってない、と解った段階で直ぐに工事依頼する」べきです。
作業を終えて
今回は工事範囲が非常に多岐に渡る為、
貯水槽設備改修工事-1/3 -2/3 と、分けて投稿しています。